AIに代替されないコンサルタントへ。 ── グローウィン・パートナーズ株式会社が実践するスキル再定義と育成の仕組み──
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AIやRPAを活用したコーポレート業務の自動化設計を手がけてきたグローウィン・パートナーズ株式会社は、自動化によって変わる業務の実態を最前線で見てきた会社です。だからこそ同社は、「AIに代替されないコンサルタントとはどういう存在か」という問いに、他社とは異なる解像度で向き合えます。
今回は、グローウィン・パートナーズ株式会社代表取締役の佐野哲哉氏に、コンサルタント育成の現状と課題、そしてBallistaのコアコンサルティングスキル研修・ConStepを導入するに至った経緯、AI時代に求められる人材像について率直に語っていただきました。対談には、Ballista代表取締役社長の中川と、取締役副社長/COOの勝村が参加しています。
佐野 哲哉(さの てつや)
グローウィン・パートナーズ株式会社 代表取締役社長1992年有限責任監査法人トーマツ入所。監査、M&A部門を経て、2000年IT企業(現東証プライム)の設立からCFOとして参画。資金調達・財務経理・人事などコーポレート部門を統括。2005年に自社を創設し、M&Aアドバイザリーや財務コンサルなどを主導。2021年タナベコンサルティンググループに参画し、PMIを実践。現在はAX推進を管掌。その他、社外取締役・TOB案件の独立委員など。
中川 貴登(なかがわ たかと)
株式会社Ballista Group 代表取締役社長
防衛大学校 航空宇宙工学科卒業。デロイトトーマツコンサルティングやエクサウィザーズなどを経て現職。これまで新規事業開発、組織改革、マーケティングの3つの軸で、多数の支援実績や実行経験を有する。直近では、組織変革の戦略策定や実行、会社設立、新規事業の立上げなどのプロジェクトを担当。コンサルティングスキル、実行スキル、情熱を併せ持つ。
勝村 周平(かつむら しゅうへい)
株式会社Ballista 代表取締役社長
リクルート、アクセンチュア、PwC / Strategy&を経て、2023年7月よりBallistaに参画。大手企業のコンサルティングに加え、Ballistaのコーポレート領域およびYoake事業を統括。事業戦略や新規事業、組織・人材、デジタル・AIなどの領域において、大手企業経営層との豊富な協業経験を持つ。
「経営参謀」という仕事には、再現性がある
インタビュアー:グローウィン・パートナーズを創業された背景を教えてください。
佐野氏:監査法人にいた頃、最初のうちは仕事にやりがいを見出せずにいました。書類のチェックをこなすだけ、という感覚でした。転機になったのは先輩から『仕事を楽しむ術を覚えろ』と言われたことです。クライアントの役員や部長との対話や、経理部門の方をはじめとして、工場や支社・子会社の方々との対話を通じて、会社がどのように動いているかを学ぶ場として捉えるようにしてから、一気に仕事の捉え方・見え方が変わりました。
その後、IT系ベンチャーのCFOとして創業期から5年間フルコミットしました。赤字の中での資金調達、株主への説明責任、社長が前のめりになるところを財務の観点から止めたり、逆に背中を押したりする日々でした。
経営を俯瞰してみる会計監査と、スタートアップのCFOを両方経験して確信したのは、経営者の考えを組織に伝え、実践するには、優秀な経営参謀が必要であるということ。そして、経営参謀という職業には再現性があるということです。2005年のグローウィン・パートナーズ創業はその一点から始まりました。

AI時代に残る仕事——「問いを立てる力」と「偏愛する力」
インタビュアー:御社は「コーポレートドリブン経営」という概念を提唱されていますが、どういったことでしょうか?
佐野氏:コーポレート部門が経営判断に必要な情報をタイムリーに提供することにより、企業価値向上を積極的にサポートする経営スタイルのことです。これには、非創造的な業務をなくすとともに、会社が持つデータを可視化することが必須となります。
AIの進化により、その必要性がより明確になってきました。
インタビュアー:なるほど。「コーポレートドリブン経営」を進める一つの要因としてAIによる業務のスリム化・自動化が必要ということですね。これを推進する立場だからこそ見えてくる、コンサルタントに最後に残る価値とはどういったものだと考えますか?
佐野氏:工場の自動化の歴史に重ねて考えてみましょう。溶接など熟練の手作業が自動化されたとき、その作業者の仕事は変わりました。ただ、工場全体を設計する人間は残った。今まさに、ホワイトカラーで同じことが起きています。コーポレート部門の業務の多くは各社で共通していて、AIの登場により、今後はどんどん自動化されていきます。では、残りの設計者にあたる人間には何が必要か。
私は二つあると考えています。まず一つは、AIに何を問うかを定義できる力。AIが出してきた答えを見て、1ミリのずれを感じ取り、問いを立て直す。AIが出した答えをただ受け取って終わるのではなく、何度も問いをブラッシュアップできる人が真の価値を発揮します。
もう一つは、クライアントやサービスへの本物の『偏愛する力』です。変わった言い方ですが、現代でいう“推し活”に近い感覚です。心底好きだからこそ、AIには引き出せない一次情報を持ってこられる。
その二つの掛け算でしか、これからのコンサルタントの価値は生まれないと思います。
勝村:私も近い考えを持っています。リサーチや分析、資料作成といった業務が今後AIに代替されていく一方で、『そもそも何をAIに問うべきなのか』、『AIが出した情報からどう新たなアイデアや示唆を出すのか』、『アイデアを実現するためにどう組織を動かすのか』——これらが今後のコンサルタントの価値だと思っています。
佐野さんがおっしゃった『問いを立て直す力』と『偏愛する力』は、まさにその核心を突いていると感じました。
中川:ConStepで届けたいのもまさにその部分です。スキルとして問いの作り方を教えながら、その先にある『なぜ問うのか』という姿勢まで届けたいと考えています。
「暗黙知が形式知に」——研修・ConStep導入の決め手
インタビュアー:今回、Ballistaのコアコンサルティングスキル研修とConStepを導入されました。その決め手は何でしたか?
佐野氏:研修やConStep内のアジェンダだけ見れば、ロジカルシンキング、ドキュメンテーション、ヒアリングスキルなど、他社とそう変わらない内容です。ただ、研修を実際に受けた社員の反応がまるで違いました。現役で最前線に立つコンサルタントが、魂から言葉を出している、ということがその理由だと思います。研修会社が教科書を読み上げるのとは、まるで違う密度と熱量がありましたね。
ConStepに関しても、社内でマネージャーが繰り返し言っても届かなかったことが、言語化されることで相手に伝わる――そんな劇的な腑の落ち方をしていましたね。まさに『暗黙知が形式知になった』という感覚です。
総じてBallistaさんが他のコンサル会社とまったく違うと感じたのは、自分たちのノウハウをオープンにしてくれること。コンサルのノウハウは門外不出が当たり前の業界で、これだけの品質のものをこのような形で提供してくれる会社には、初めて出会いました。
中川:コンサルスキルは一部のコンサルタントだけのものではないと考えています。もっと多くの人がこの思考法を使えるようになれば、日本のビジネスは変わる。そのためにConStepを作りました。

育成の次の課題——共通言語化と、育成サイクルの構築
インタビュアー:ConStep導入後に見えてきた課題はありますか?
佐野氏:大きな課題は共通言語化です。若い社員だけが研修を受けても、管理職が受けていないと、現場に戻っても共通言語で話せる相手がいない。下から熱が上がっても上がそれを受け止められないと、せっかくの熱が冷めてしまう。研修→実践→フィードバック→評価というサイクルが一体になってこそ、人は育ちますが、現状は研修が『点』に留まっていることが当社の課題です。だからこそ、今後は社内で一連の育成サイクルをしっかりと構築していく必要があると考えています。
勝村:私たちが目指すべきは、まさにその支援だと考えています。研修講師を含め、いつまでも外部が育成を担うのではなく、研修を受けた社員が実践の中で成長し、将来的には他の社員に教えることができるようになる。そして彼らが研修講師としても登壇できるようになり、外部の手が離れる。私たちは研修やConStepを単に提供するのではなく、それらをフックに、組織が自律的な育成サイクルを回せるようになる手助けをしたいと考えています。
これからBallistaとともに挑戦したいこと
インタビュアー:最後に、今後のBallistaへの期待があれば教えてください。
佐野氏:Ballistaさんとは、引き続き一緒に戦っていきたいと思っています。コンサル会社の倒産件数が増加しているというこの時代に、大手資本の世の中にしないためにも、私たちのような存在が手を携えて多くの会社を良くしていくことが重要です。コンサルのノウハウをオープンにしてくれる姿勢そのものが、業界を変えていくと感じています。
中川:私たちも同じ思いです。Ballistaとして事業戦略や組織変革の上流を担いながら、グローウィン・パートナーズさんのようなコーポレートの深い専門性を持ったプロフェッショナルの方々と手を組むことで、これまでにない支援モデルが生まれると感じています。
そのためにConStepで育てているコンサルタントが、今後の共同プロジェクトでも活躍してくれることを楽しみにしています。

| 【グローウィン・パートナーズ株式会社】
グローウィン・パートナーズは、経理財務・人事・IT・経営企画等のコーポレート機能を、企業価値を生み出すエンジンへと変革する経営の型『コーポレートドリブン経営』を提唱するコンサルティングファームです。 |
| 【株式会社Ballista】
株式会社Ballistaは「個人と企業の挑戦に寄り添い世界を変える」をMissionに、コンサルティング、フリーランス向けサービス、事業開発の3つの事業を展開するプロフェッショナルファームです。コンサルティングでは、コンサルタントの在り方を再定義し、新時代のコンサルティングとして企業や社会の課題解決を支援します。フリーランス向けサービスでは、旧来の商習慣や業界構造を打破し、プロフェッショナルが働きやすい社会に向けたサービスを展開します。事業開発では、特定領域の専門家や経験者を集め、明日の経営者を生み出すエコシステムを創ります。 URL:https://ballista.co.jp/ |